第二夜 The second night
KAERU HOUSE

 

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【悪夢】
手がしびれてきて、
はじめて自分のいる場所に気がついた。
高い山と山の間に張られた
一本のロープにぶら下がる自分の姿。
いったいなんでこんな目に逢っているんだろう?

手を離したら、
多分このまま下に広がる闇の中に
どいこまでも落ちていくんだろうな。
上を見上げてみた。
ロープの上に不安定にたっているもう一人の自分の姿。
足を踏み外したら
やっぱり下に広がる闇の中に
吸い込まれていくんだろうな。
進行方向の山はまだ遥か遠い。
「辛いなあ。」

そして今までの一生で
一番の勇気を奮い起こしてロープから手を放した。
底なしの闇に吸い込まれながら
心の中で自分に言い聞かせてみる。

 これは夢。これは夢。悪夢なんてこんなもんさ!